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F.A.Q.

No.004-2-03

Q.「上下加熱式はシールスピードが速い!」というのは本当ですか?

A.

答えは「間違い」です。
シールスピードが要求された場合、「上下加熱式の機械を選ぶことが適切である」と考えられるケースがあるようです。
また、お客様の方から、シールスピードの速い機械として、上下加熱式を要求されることもあります。
たしかに、上下加熱にするとシール温度が高くなりますから、シール時間は短くて済むと思ってしまいがちです。
しかし、これはインパルス方式熱溶着シーラーに於いては間違いです。
上下加熱式シーラーの場合、上下各ヒーターの加熱温度は、片側加熱式シーラーよりも低くなります。
また、上側ヒーターと圧着レバーの間にはクッションとしてシリコンゴムを装着しているため、圧着レバー素材のアルミの高い熱伝導性が活かせず、放熱・冷却効率が悪い構造になっています。
そのために、上下加熱式シーラーは、片側加熱式シーラーと加熱時間はほぼ同じにした場合、冷却時間は長くなります。
したがって、加熱・冷却時間は上下加熱式シーラーのほうが長く、必然的にシールスピードは遅くなります。

・ 上下加熱シーラーの使用上のご注意

上下加熱式シーラーは、シール部分に厚みのあるガゼット袋に適しています。
上側ヒーターの下にクッションゴムを装着しているのは、ガゼット袋もシールできるようにするためです。

また、上下加熱式シーラーは、熱伝導が悪く放熱・冷却効率が低い上側のヒーター交換を早めに行う必要があります。
下側ヒーター1本を交換する間に、上側ヒーターを5本交換する割合をお薦めしています。
目安としては1日500袋の使用で月に2本の交換です。

こうしたメンテナンスを怠ると、シール不良や故障発生の原因となります。
このようなことから、0.08mm以下の薄手のガゼット袋の場合は、上下加熱式シーラーではなく片側加熱式シーラーを選択いただく方がより適切な機種選択となります。

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