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Kコート、パートコート

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プラスチックフィルムの基礎知識 No.038

Kコート、パートコート

公開日: 2003/09/03
解説:

「 No37:コーティング 」で、コーティングについて説明しました。
ところで、「Kコート」とか「パートコート」といった言葉を耳にする機会があると思いますが、今回は、これらについて説明します。
Kコートとは塩化ビニリデンコートのことで、ダイセル化学工業の商品名です。
ニチバンの商品名である「セロテープ」ほどではありませんが、商品名を離れて使われることもあるようです。
ところでダイセル化学の「KOP」といえば、塩化ビニリデンコート二軸延伸ポリプロピレンフィルムを指し、「KET」といえば塩化ビニリデンコート二軸延伸ポリエステルフィルムを指します。この他にセロファンの両面に塩化ビニリデンをコートした「K-セルシ」もあり、これはかまぼこの包装に使われています。
前にコーティングには溶液コートとエマルジョンコートの2つがあるといいましたが、溶液コートには、湿度依存性がないので安定したバリヤー性を持つという特徴があるが、エマルジョンコートでは高湿度でバリヤーが影響を受けるため、酸素ガス遮断性をあまり必要としない用途への使用が一般的です。
パートコートのパートとは部分ということです。
熱融解の温度幅が狭いなど熱接着が難しいフィルム素材の袋の場合、袋口のシール部分だけに熱接着しやすい樹脂をコーティングします。
これがパートコートです。あらかじめ製袋された袋を使用する場合、ごく普通に見かけるものです。

1996年7月発行富士インパルスニュースVol.70に掲載しました。

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