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エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂

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プラスチックフィルムの基礎知識 No.032

エチレン-ビニルアルコール共重合樹脂

公開日: 2003/09/03
解説:

包装関連の仕事に携わっておられる方なら、どこかで「エバール」とか「ソアノール」と名前を聞いたことがあろうかと思われます。
このエバールやソアノールがエチレン-ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)で、前者がクラレ、後者が日本合成化学工業の商品名です。
EVOHは、エチレン・酢酸ビニル共重合体( No.31参照 )をケン化してつくられ、ポリビニルアルコールの特徴である優れたガスバリアー性と、ポリエチレンの特徴である熱溶融成形性と合わせ持つ結晶性ポリマーです。
主な特徴は

1. 酸素バリヤー性がよい

2. 透明性、光沢に優れる

3. 耐油性に優れる    など

で、ラミネートフィルムや多層容器などのガスバリア層として用いられています。
例えば、ナイロンをベースフィルムにしたものでは加工肉、漬け物、味噌用などのラミネートフィルムがあり、ポリエチレンをベースフィルムにしたものでは乳製品、水産加工品、スナック菓子などのラミネートフィルムがあります。
また、ケチャップやマヨネーズなどの多層ボトル、ジャムや味噌などの多層カップにも使用されています。
熱溶融成形性の良さから、共押出しフィルム成形や共押出しボトル成形に適し、また共押出しされたシートをさらに真空成形や圧空成型加工することも容易です。

1995年7月発行富士インパルスニュースVol.64に掲載しました。

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