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ポリプロピレンの歴史

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プラスチックフィルムの基礎知識 No.014

ポリプロピレンの歴史

公開日: 1998/05/06
解説:

1954年にイタリアの科学者ナッタが、モンテカチーノ社との協同研究でチーグラー型触媒( 9.高密度ポリエチレンの歴史 参照)を用いてプロピレンモノマーをはじめて重合しました。
ナッタはこの重合体の分子配列が規則正しく、かつ結晶性を有する事を解明しアイソタクチックポリプロピレンと命名しました。
これがPPの始まりです。
ポリプロピレンはナフサの分解の際、エチレンとともに大量に生成します。
アイソタクチックポリプロピレンの誕生以前は、ポリプロピレンは低重合度の油状物が合成潤滑油として一部知られていた程度でした。
ナッタとチーグラーはこの功績により、1963年ノーベル化学賞を受賞したのです。
PPの企業化は、1957年イタリアのモンテカティーニ社(現ハモンド社)で行われ、世界中の有力な化学会社がモンテ社にPP重合技術導入交渉に出向きました。
「モンテ詣で」という言葉が流行ったほどだと言われます。
わが国でも各社が技術導入を競い、結局三井東圧、三菱油化および住友化学の3社が1962年に生産を開始しました。

1993年4月発行富士インパルスニュースVol.46に掲載しました。

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