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高密度ポリエチレン(HDPE)の歴史

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プラスチックフィルムの基礎知識 No.009

高密度ポリエチレン(HDPE)の歴史

公開日: 1998/03/02
解説:

高密度ポリエチレン(HDPE)は、中圧・低圧のもとで特殊な有機金属系の触媒に用いてエチレンを重合して得られます。
低圧法は、低密度ポリエチレン(LDPE)より約20年後の1953年、当時の西ドイツのマクスプランク研究所のチーグラーの有機金属触媒の発見に始まりますが、 この発見はエチレンの重合と全く関係のない研究によるものでいわば、偶然の産物だったようです。
これにより、従来は数千気圧の高圧でなければ不可能だったPEが、きわめて低い圧力かでも生産が可能となる見通しが得られたのです。
わが国では、1956年に三井化学(現三井石油化学)がチーグラー触媒技術を導入に、更に製造法の改良を行い現在に至っています。
一方中圧法は、PEの新製造法をめざすアメリカのフィリップストロリアム社とスタンダードオイル社で完成されました。
フィリップス法は1956年に昭和電工が技術導入し、1959年から工業生産を開始、
また、スタンダード法は、古河化学工業が1959年に技術導入し、翌年より生産を開始しています。

1992年10月発行富士インパルスニュースVol.40に掲載しました。

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