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スタンディングパウチ

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プラスチックフィルムの基礎知識 No.083

スタンディングパウチ

公開日: 2007/6/28
解説:

スタンディングとは「立つこと」であり、パウチは「袋」を意味し、スタンディングパウチとは袋の底にヒダを付けて自立できるようにした袋のことです。
最近、詰め替え用のシャンプーやボディソープ、液体洗剤といったトイレタリー製品に、このスタンディングパウチが採用されているのが目に付きます。
消費者の省資源意識の高まりにより、詰め替え用の袋入り商品の需要が伸びているからです。
紙やプラスチックフィルムの袋で、両側または底にひだ(折り込み部)がある袋のことをガゼット(あるいはガセット)袋と言いますが、スタンディングパウチはこのガゼット袋をさらに進化させたものともいえます。
ガゼット袋にしろスタンディングパウチにしろ袋の特徴は、商品の陳列性、ディスプレイ効果が優れている点があげられます。
また、充填物や使用方法に合わせてノッチ開封やチャック、口栓などの取り付けができるため、幅広い用途に採用されています。
スタンディングパウチは製袋方法によって、胴部と底部の2ピースのフィルムから作られるものと、1ピース構成の2種類に分けられます。
1ピース構成袋は、底ガゼットのシールが船底のようなカールを描くため、船底シール袋とも呼ばれます。
スタンディングパウチの材料には、剛性と形状保持性が求められることから、主基材フィルムには二軸延伸ポリエステルフィルムなどの材料が使われ、また袋の開封性をよくするためにセロファンやアルミ箔なども使用されます。
いずれにしろスタンディングパウチは、防湿性、透明性、加熱殺菌向けの真空包装適性、耐低温性、耐衝撃性、耐摩耗性、ガスバリア性、遮光性、耐油性などさまざまな機能を持つ袋がそろえられており、各種調味料、味噌、ジュース類、清涼飲料水、スープ類、ドレッシング類、レトルト食品など幅広く採用されています。
口栓(スパウト)付きのパウチはゼリー飲料や詰め替え用の食用油などにも使われています。

2007年7月弊社発行の富士インパルスニュースVOL.121に掲載

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