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ストレッチフィルム

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プラスチックフィルムの基礎知識 No.070

ストレッチフィルム

公開日: 2003/10/07
解説:

ストレッチフィルムには、塩ビラップとも呼ばれる食品包装用のほか、パレットに積載された荷物の荷崩れを防止するために使われる外装用があります。
食品包装用は塩化ビニル樹脂が多いですが、外装用はポリエチレン系樹脂が大半を占めます。
塩ビラップは、1960年代後半から登場したセルフ販売方式のスーパーの発展とともに需要を伸ばしました。
セルフ販売方式では、適当な単位・量にパックして陳列し、お客様に提供しなければなりませんから、トレーとそれを包む塩ビラップが不可欠だったからです。
塩ビは、ガス透過性、透明性、伸縮性があり、さらにコスト的メリットからも支持されました。
高度成長でスーパーも多店舗展開するようになると、包装を一カ所で大量に一括して行うセントラルパック方式も盛んになります。
そこでは高速の自動包装機が導入され、人手をかけずにパックし、各店舗に配送するシステムが採られています。
近年、塩ビを他の素材に転換する動きが顕著になり、家庭用ラップの分野ではポリオレフィン系の素材が主流になりましたが、業務用ではまだ塩ビが主流です。
自動包装機械に対する適性をはじめ、塩ビには捨てがたい魅力があるものと推測されます。
一方、外装用は当初はシュリンクフィルムが主流でした。
いわゆるパレットシュリンク包装です。
しかし、装置が大かがりになりすぎることもあって、ストレッチ包装が登場してからはストレッチ包装の方が主流になりました。
シュリンクのようにトンネル炉を通す必要がなく、手でも巻くことができるし、自動包装機にしてもシュリンクほど大がかりではありません。
フィルムの材質はメーカーによって異なりますが、LDPEやLLDPEなどが多いようです。

2003年10月弊社発行の富士インパルスニュースVOL.106に掲載

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