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不織布

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プラスチックフィルムの基礎知識 No.064

不織布

公開日: 2002/03/19
解説:

不織布は、繊維同士をいろいろな方法で結合させたシートで、文字通り織らない布である。
織物ではないし、もちろん紙でもフィルムでもない。
繊維一本一本で構成されたシート状材料であるからどんなものでも使え、またいろいろな作り方によって、緻密なものから空隙の多いもの、柔らかいものから硬いもの、厚いものから薄いものまで自在に作ることができる。
そのため、その用途は衣料用資材、家具・インテリア用資材、人工皮革、土木・建築資材、工業用資材、農業・園芸用資材、衛生材料等々非常に多岐にわたっている。
その中の一部に包装材料としての用途がある。
通気性(ポーラス)が基本的機能でさらに吸水性、撥水性、耐洗濯性、抗菌、防臭、電気特性など用途に応じて機能を持たせることができるのが不織布の特徴である。
包装の用途でもこうした機能を活かしたものが多い。
たとえばティーバッグや水切りシートは吸水性の機能を使ったものであるし、医療器具用の滅菌バッグは、通気性の機能を活用したものである。
袋を密封シールした後、高温で殺菌するために袋内で膨張した空気を逃がす必要があるからだ。
そのほか、耐水性や強度性を活かして、手提げバッグなどにもつかわれている。
単体で使用されるほか、各種の紙、フィルム、発泡シートなどと複合化して、その強化材料としての用途も広い。
たとえばクラフト紙やフィルムと組み合わせ、重包装の素材などとして使用されている。

2002年3月弊社発行の富士インパルスニュースVOL.100に掲載

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