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透明蒸着フィルム(2)

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プラスチックフィルムの基礎知識 No.057

透明蒸着フィルム(2)

公開日: 2005/5/31
解説:

すでに使用されていたり、今後採用が予想される透明蒸着フィルムの用途は、次の通り。

・ 菓子:スナック菓子、半生菓子、高級菓子、商品寿命の長いガス充填包装菓子、脱酸素材包装など

・ 嗜好品:コーヒー豆、インスタントコーヒー、紅茶、緑茶など

・ 水物:ボイル・レトルト食品、佃煮、ハム、液タレ、カップふた材、電子レンジ食品など

・ 乾燥食品:凍結乾燥食品、ふりかけ、香辛料など

・ 食品以外:トイレタリー商品、医薬品、入浴剤、シャンプー、化学薬品、除湿剤、使い捨てカメラ外装、各種紙容器バリヤー材など

透明蒸着フィルムの最大の欠点は、蒸着膜のひび割れ(クラック)によるバリヤー性の低下である。
これを防止するために蒸着面に樹脂コートしたものが開発されており、また、酸化アルミとセラミックの両方を蒸着することも行われている。
現在実用化されているのは、ほとんどがPETVM品である。
一部ONVM品も実用化されているが、PETに比べて吸湿によるクラック発生の問題が生じやすい。
今後はOPPの透明蒸着品も実用化されてくるものと考えられるが、いずれの場合もバリヤー性および加工適性の安定が課題である。
透明蒸着フィルムに印刷する場合、過度のテンションをかけたり白インキを使用したりするとバリヤー性が低下することがある。
ラミネートの接着剤にも相性があるので、最適なものを選択する必要がある。

Kanno'sHomePageの「食品包装基礎講座」を参考にしました。

2000年4月発行富士インパルスニュースVol.92に掲載しました。

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