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セロファン

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プラスチックフィルムの基礎知識 No.030

セロファン

公開日: 2003/05/19
解説:

昨年11月、セロファンメーカーである東セロがセロファンの製造中止を打ち出しました。
セロファンは合成樹脂ではありませんが、かつては包装フィルムの重要な一翼を担っていました。
しかし、セロファンに似た性質のPPなどにとってかわられ、最近のセロファン市場は縮小の一途をたどっていました。
東セロのセロファン製造中止もこうした市場縮小に対応したもののようです。
セロファンの原料はパルプです。パルプに水酸化ナトリウムや二酸化炭素を加え製膜化し、
さらにグリセリンなどの柔軟剤を加えたものが普通セロファン(略号PT)です。
これに水蒸気バリヤー性をもたせるために塩化ビニル共重合物をコーティングしたものが
防湿セロファン(略号MST)で、さらに水蒸気バリヤー性と酸素バリヤー性を向上させるために
塩化ビニリデン共重合体をコーティングしたものがKコートセロファン(略号KT)と呼ばれています。
セロファンの特徴は

1. 透明性が良い

2. 印刷がきれいである

3. 酸素バリヤー性が良い(Kコートセロファン)

4. 普通セロファンはヒートシール性がない   など

PTの用途は菓子、乾物、パンなどで、MSTやKTの用途は干しのり、お茶、乾燥食品などです。

「なんじゃもんじゃプラスチック」などを参考にしました

1995年2月発行富士インパルスニュースVol.62に掲載しました。

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