HOME > プラスチックフィルムの基礎知識 > No.23/バリヤ性

バリヤ性

■ 誠に勝手ながら、このコーナーにおいて記載している内容に対する問い合わせやご質問への対応はお受けしておりません。

プラスチックフィルムの基礎知識 No.023

バリヤ性

公開日: 1998/05/07
解説:

フィルムの性質を説明するときによくバリヤ性と言う用語を使います。
バリヤ性とは、包装材料に必要であり重要な性質の一つで、水、油、水蒸気、ガス、においなどの透過を抑制する性質を言います。
プラスチックフィルムは、多かれ少なかれ、これらのものを透過させてしまいますが、その透過に対してどれくらい遮断する機能を持つのかが、バリヤ性という用語で説明されるわけです。
食品の場合、包装を通して侵入してくる大気中の酸素により内容物が酸化変質することが特に問題になります。
したがって、バリヤ性という場合は酸素ガスに対する遮断性を指すことが多いようです。
とくに酸素ガス透過度の少ないフィルムは、一般にバリヤフィルムと呼ばれています。
しかし、乾燥食品や水性食品では水分の透過が問題になるように、それぞれの内容物に応じたバリヤ性が問題となることは言うまでもありません。
バリヤ樹脂と呼ばれるものには、

・エチレン・ビニルアルコール共重合体(EVOH)

・ポリ塩化ビニリデン(PVDC)

・ポリアクリロニトル(PAN)

・非結晶性ナイロン(APA)

・ポリエチレンテレフタート(PET)

などがあります。

1994年1月発行富士インパルスニュースVol.55に掲載しました。

HOME > プラスチックフィルムの基礎知識 > No.23/バリヤ性