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可塑剤について

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プラスチックフィルムの基礎知識 No.021

可塑剤について

公開日: 1998/05/07
解説:

ハヤシライスやナイターと言った和製英語があるように「和製漢語」も数多くあります。
とくに、近世になって日本に入ってきた言葉を漢字に翻訳したものに多いようです。
一見すると中国からの伝来の漢字語のような可塑剤もそのひとつで、中国では、増塑剤とか増靭剤というそうです。
英語のプラスチサイザーを翻訳したもので英語の単語自体も1925年頃から一般的になったと言われています。
可塑剤の沿革はセルロイドからで、ニトロセルロースが硬くて成形が難しかったのを樟脳を入れて成形しやすくしたのに始まるそうです。
しかし、樟脳はにおいが強いうえ、揮発しやすく更に産地が限られ、価格が高かったために合成可塑剤が研究され、今日使われているような液体の可塑剤が発明されました。
今日使われている可塑剤は塩化ビニル樹脂用のDOP(ジェチルヘキシルフタレート)が圧倒的に多く、可塑剤が塩化ビニル樹脂工業とともに発展してきたことを物語っています。
本山卓彦著「おもしろいプラスチックのはなし」などを参考にしました。

1993年10月発行富士インパルスニュースVol.52に掲載しました。

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